戦災孤児の話に言葉失う

9条の会フィールドワーク
12月2日、建設ユニオン『9条の会』フィールドワークが九段下の昭和館にて開催され、大人12人、子ども4人の計16人が参加しました。
ここ昭和館は、戦中から戦後の国民生活の様子を、実物資料を手に取り、図書や文献資料を見ながら学習できる体験型のミュージアムになっています。今回は常設展示室を中心に、館内ガイドさんに導かれフィールドワークが始まりました。
展示ブースは『出征』から始まります。ここでは千針の刺繍に思いを寄せた千人針という腹巻のお守りがあります。生きて帰ってきてほしいという願いが一針一針に込められていて、ここに展示してあるということは生きて帰って来たということである説明を受け、子どもたちもさっそく目が真剣になります。
家族への想いを書き綴った戦地からの手紙もありましたが、これらは軍の検閲を受けているため、実際の戦地での悲痛を知る物は無かったと言われています。
戦中とはいえ、国内へ戦火が及ぶまでの暮らしは平和そのもの。そのような温度差を感じる事ができる展示物を見ながら、東京大空襲へと日常が変わっていきます。
防空壕体験から一面焼け野原へ。子どもたちの戦後ブースでは戦争で両親を失った戦災孤児の話。残された子どもたちが必死に生きようとしていた姿に参加した子どもたちは言葉を失う場面も。
体験ひろばは多くの資料に触れる事ができて、井戸ポンプ汲み上げや玄米の精米など、当時の生活の一部を体験できます。戦争というと、過酷な戦地や戦闘が思われますが、ここ昭和館では銃後、つまり戦地の後方支援とされた国民の生活、戦地と本土の違いを知る事ができます。
入館料は大人300円。家族での体験型学習会に是非ご利用してみてはいかがでしょうか。